日曜の名画座に ひとりで15分よ
目の前なら 恋人達
映画でも見に行こう 朝から電話のベル
受話器の声 ひとりだけで 盛り上がる
予告もないから 慌てて支度した
今日は何を聞いてゆこうかな
なのにあなた平気で遅刻
それはいつものことね
諦めたのよ ちょっと悔しい けれど
賑やかな街角に 現れたあなたなら
新記録ね… 50分よ
どのくらい待ったのと 手を合わせているけど
聞こえないわ そっぽ向いて 意地悪
悲しそうな瞳 得意の手口だわ
知ってるけど 許してあげる
そっと今あなたに寄り添い
ずっとやさしい気分
すべてのものが 輝いている 午後よ
卒業のラストシーンのように
ふたりだけの世界へ 連れて行ってね
風も微笑む 春よ