静かに 後ろを振り返れば
陽射し弾ける道
無邪気に はしゃぐ想い出たちが
遠く伸びてゆくわ
こんなに あなたと歩いたのに
ひとつになれなかったね…
頬を包む手が 冷たく凍えて
ああ 口づけがほどけてゆく
曲がり角蜃気楼
明日の朝あなたが
鳥になっても 星になっても
私は一人
青葉の 香りが眩しすぎて
膝を擦りむいたの
涙で 赤くにじんだ日々も
いつかセピアになる
こんなに たくさん歩いたのに
行く先果てないのね…
季節をめぐって 恋しさ手にして
ああ 切なさも身に付けてく
曲がり角蜃気楼 秋風に流されて
重ねた眼差しが 後を引くふたり
曲がり角蜃気楼 霞んでゆく私が
花になっても 雪になっても
思い出してね